カリフォルニア便り

第6回 不適切なディスカバリー対応に対する制裁事例 ~制裁金102万ドルの裁判所命令~

 

2009年8月 6日

-背景-
2003年5月にMagnatrax社が連邦法Capter11(日本の民事再生法にあたる)を申請し、会社を整理した際に、親会社であるOnex社が$164ミリオンの利益を得ました。このことに関し、管財人は一部の債権者に不利益が生じたと訴えた。


2003年Magnatrax Corporation社の倒産に関する資産移転及び詐欺のケースにおいて、原告は被告側の情報開示に多くの違反を主張し、その制裁を求めていた。
訴えの中で、被告側に求められていたバックアップテープ中のデータ提出不履行及びいくつかの違反行為が申し立てられていた。
裁判所は、被告側の行為を情報開示違反の典型と呼び、原告の主張を認め、被告側に1,022,700ドル(約9,800万円)の支払いを命じた。

原告は6種の情報開示違反を主張していた。その中の電子情報、メール情報開示違反に関しては、被告側のバックアップテープの復元及び提出義務に対する問題が争点となった。
問題は、被告側によって確認されたメールが著しく不足していたこと、そしてメールの提出がなされなかったことに関してであった。
被告側は、バックアップテープの中にメールが存在する可能性を説明しつつも、メールデータの復元及び検索費用の負担が大きいため提出できないと主張していた。

両者は合意に至らず、協議において、事前に被告が行った1つのバックアップテープに対するテスト検索結果をもとに、原告側は本案件に関連するメールのさらなる存在を主張する一方、被告側は原告の推論に反対し、メールを見つけ出す可能性は低いと主張した。
そこで、協議のなかで裁判所は被告側に原告側の指定する2つのバックアップテープの追加検索を命じた。
被告側は対象を絞り検索を行うことに一方的に応じた。しかし、原告は裁判所の命令に完全に応じることを求め、さらに本案件の対象期間全データを網羅するため、他のバックアップテープに関しても検索を行うことを求めた。
裁判所はこれを受けて、被告側に検索範囲の軽減を提案したが応じることはなかった。
両者は合意できぬまま、被告側が指定した証拠提出が完了。原告はこれを受けて、制裁及び電子証拠開示違反の訴え行った。

裁判所は、被告側の当初のバックアップテープからの電子証拠提出を拒むことに理解は示しつつも、メール証拠開示の評価に関して、このケースにおいて "何が関連あるものかそうでないか" を裁判所でなく被告自ら判断するといった著しい誤りがあったことを批難した。
そして不完全な情報開示、度重なる裁判所に対する不誠実、裁判所命令に対する不履行などの情報開示違反が指摘された。

結局裁判所は、被告に対して制裁を加えることが妥当と判断し、被告側の情報開示の際の不誠実な行為によって生じた障害に関する原告側弁護士費用として1,022,700ドル(約9,800万円)の支払いを命じた。

(June 4, 2009)

「エレクトリック・ディスカバリ・ロー」の記事より

株式会社UBICは日本企業です。
eDiscovery成功の鍵
ヘルプライン

UBICの技術とコンセプト

トレーニング

UBICが公式認定する日本最高かつ世界トップレベルのフォレンジック調査士

製品ラインナップ

訴訟支援・証拠開示支援

サービス提携パートナー


Forensic Toolkit2.0登場!
UBIC North America, Inc. は株式会社UBICの米国子会社です。